10

昭和マイルド

昭和の小学生(ボーイズ)ライフ
俺たちの国語算数理科社会

編集部

『昭和40年男』9月11日発売号のVOL.99の特集は「昭和の小学生(ボーイズ)ライフ 俺たちの国語算数理科社会」。なぜいまボーイズライフなのか。

『昭和40年男』9月11日発売号のVOL.99の第一特集は「昭和の小学生(ボーイズ)ライフ 俺たちの国語算数理科社会」。2025年4月号VOL.90でやった「消えた昭和の常識」の 第二弾となります。

昭和は遠くなりと言われて久しく、きっと昭和40年男の皆も小学生時代の記憶が薄れているに違いない。だからこそ、忘れてしまう前に今一度、我々はどんな小学生生活を送り、学校でどのような内容の授業を受けていたのか、再検証してみかった。というのが、今回の特集を思い立った理由の根底にあります。

きっといまの子どもたちとはまったく異なる生活及び学習環境なのだろうな。という思いもあり、とりあえず今のうちに我々世代の小学生時代を弊誌編集部の視点でひとつの形にまとめたいなと、考えたのがきっかけです。

あとは奈良美智さんのSNSで読んだポストも大きかった。「高校に進学すると偏差値によって学力が似たような人が集まり、大学ではさらに専門的で似たもの同士の集まりになる。しかし公立の中学校までは、将来そのまま就職する人、進学する人など、多種多様な背景や個性を持つ子どもたちが一つの教室に平等に集まっていた」という内容だったのですが、まさにその通りと頷いたことも、この特集を後押しています。

小学生の頃は、裕福な子、貧乏な子、勉強のできる子、足の速い子、絵がうまい子、たくさん食べる子……とにかくいろいろなキャラクターがいた。そんなことを思い出して徐々にイメージを膨らませていきました。昭和のマンガやアニメには小学生を舞台にしたものが多かったというのもあります。

あとは、勉強と言ってもまだ基本的なことしか学んでいなかった昭和の小学生時代を今一度振り返ってみたかった。そして考えたのが以下のコンセプトでした。

昭和46年(1971)、学習指導要領が昭和36年(1961)以来10年ぶりに学習指導要綱が改訂された。この学習指導要綱は「現代化カリキュラム」と呼ばれる濃密なもので、アメリカで巻き起こったソ連との人口衛星競争から科学技術発展が急務とする「教育内容の現代化運動」、つまり小中学校から高度な教育を行おうとする意図の影響が色濃く反映されたものだった。もちろんそれに対する反対意見もあり、授業が速すぎるなどの批判が聞かれた。明治5年に学制導入され、国民皆学が義務化されてからは、学習に関しての知能格差や経済格差はなく、小学生の学習環境はおしなべて同レベルになっていたのだが、これにより、徐々に格差が顕在化してきた。昭和40年男はまさにこのカリキュラムの施行当初に小学校教育を受けた世代(72年入学)だ。とはいえ、学習塾に通う生徒はクラスでわずか。多くの子どもたちは友達に会うために学校に通い続けた。あれから半世紀以上の時間が経ったいま、我々はどういう小学校生活を送り、どのような勉強をしていたのかを振り返ってみたい。勉強のほかにどんなことをやっていたのか。どんな校舎に通っていたのか。どんな文具を使っていたのか。その思い出は濃密である。“濃ければ濃いほどいい”という概念を還暦になっても持ち続ける思考の礎には小学校時代に受けたこの時代の教育があるのではないか。そんな仮定を複数の視点から検証しながら、何を見ても何を聞いても新鮮だったランドセルを背負ったあの頃にタイムリープしてみる。

実際に小学校の教科書を集めてみると、これがおもしろい。懐かしい。の手触り感だけで感動してしまうほど。ページをめくってみると、これがまさにタイムトリップと言う感じで、当時のことがいろいろ思い出されてきます。よく、当時好きだった音楽を聴くと、マンガを読むと、テレビ番組を観ると……当時を思い出すといいますが、その最たるものが教科書ではないか。そんな雰囲気を本誌で楽しんでいただければと思います。

ヘリテージブックストア昭和40年男ページはこちらから
https://heritage-onlineshop.com/products/showa40-2026-5-11