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昭和マイルド

休日になると上野から
この家に来て
海に向かいます
――大瀧宣幸

昭和40年男が残したもの

ひとつのカルチャーに強い執着をもつ人にとっての身近な贅沢は、それらの世界を凝縮した部屋を作ることだろう。趣味に囲まれるタメ年男、サーフショップ「ニューエボリューションサーフ」店主・大瀧宜幸さんの部屋にお邪魔した。

※この記事は雑誌『昭和40年男』、2022年10月号に掲載したものです。

大瀧宣幸−サーフボードの名品を眺め、乗れる博物館。

1960~90年代の貴重なものを主軸に、現行品を含むサーフボードを約170本も所有している大瀧宣幸さんは、趣味部屋のスケールも常軌を逸している! 拠点が東京・浅草合羽橋にあるにもかかわらず、22年前に構えた千葉・御宿町の別荘にそれらをごっそり納め、海近の環境下でサーフィンもコレクション鑑賞も楽しんでいるのだ。稲妻マークのボルトのサーフボードに、スケート、トランクス、果ては当時のワックスまで。各部屋に往年のサーファーを泣かせるお宝が混在するそこは、“サーフミュージアムさながら”と言ってもいささかも過剰ではない。

玄関左に設置されたボードロッカー。14フィート(約4.2m)のものも収まる天井高
スキップ・フライが手がけた入手難のボードが各部屋にいくつもあった!
ハワイアンアンティークやキルトのクッションも趣味のひとつ。照明は物件を中古で購入した際に、もともと備え付けられていたという“今ではビンテージ”な逸品
玄関に鎮座するボードは、映画『ビッグ・ウェンズデー』のジェリー・ロペスを想起させる真っ赤なライトニングボルト
懐かしいグラスファイバー製のスケートボードやフィンを装飾、本棚には古いポパイやサーフィン雑誌なども。ミッドセンチュリーなセイコーの壁掛け時計から大瀧氏のセンスの幅広さが見て取れる
クルマで5~10分圏内にサーフスポットがある、昭和に建てられた豪華なつくりの平屋を22年前に購入。東京駅から乗り換えなしで御宿まで行けるから、店の定休日には読書をしながら電車で訪れることも多いそう。最近は日本古代史に夢中
日本では滅多にお目にかかれない60年代後期のカリフォルニアのボード勢

大瀧宣幸/おおたきのぶゆき
昭和40年、東京都生まれ。生まれ育った浅草合羽橋の地で、本場カリフォルニアを中心に高感度なサーフボードを輸入販売する「ニューエボリューションサーフ」を営む。サーフィンの他、四駆、雪山・岩場・ナイフリッジの難所に挑むクライミングなど幅広い趣味をもつ
HPリンク:https://www.new-evolution.jp/

文:トロ松
撮影:深水敬介